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props.children
プロップス・チルドレン
props.children を分かりやすく
Reactの世界で特殊な存在である「props.children」についてお話ししますね。
「props.children」は、Reactのコンポーネントが他のコンポーネントを"親子関係"で包むことができる特殊なPropsです。具体的には、親コンポーネントの開始タグと終了タグの間に配置された子コンポーネントは、親コンポーネント内で「props.children」としてアクセスすることができます。
さて、これを例え話で説明してみましょう。親子関係のものといえば...そう、マトリョーシカ人形が思い浮かびますよね。外側の人形が親コンポーネント、そして開けてみると内側に次々と小さな人形、つまり子コンポーネントが出てきます。これらの小さな人形たちは全て「props.children」なんです。
Reactコンポーネントも全く同じで、親コンポーネントの中にどんな子コンポーネントがあるのか、それを親は「props.children」で見ることができます。なんとなくマトリョーシカ人形と似ている感じがしませんか?
「props.children」、一見すると難しいですよね〜。でもマトリョーシカ人形を思い浮かべてみれば、なんとなく理解できるんじゃないでしょうか。ここまで大丈夫ですか?
結論
props.children
とは、React コンポーネントが子要素を持つ際に、親コンポーネントから子コンポーネントにデータを渡す方法の一つです。これにより、親コンポーネントが子要素をラップするような構造を簡単に実現できます。例えば、レイアウトやスタイリングを共通化したい場合などに使用されます。
props.children を使うメリット
props.children
の使用によるメリットは以下の通りです。
- コードの再利用性が向上します。共通のレイアウトやスタイリングを持つコンポーネントを作成することで、変更や修正が容易になります。
- 可読性が向上します。子要素を渡すことで、親子関係が明確になり、コードが読みやすくなります。
- 子要素の動的な変更が容易になります。例えば、親コンポーネントから子要素を切り替える場合、
props.children
を用いることでシンプルに実現できます。
props.children を実装
以下の例では、Container
コンポーネントを作成し、その中に props.children
を用いて子要素を渡しています。
// components/Container.tsx
import React, { ReactNode } from 'react'
type Props = {
children: ReactNode
}
const Container = ({ children }: Props) => {
return <div className="container">{children}</div>
}
export default Container
そして、Container
コンポーネントを使って、他のコンポーネントをラップします。この例では、MainContent
と Sidebar
コンポーネントをラップしています。
MainContent.tsx
// components/MainContent.tsx
import React from 'react'
const MainContent = () => {
return <div>Main Content</div>
}
export default MainContent
Sidebar.tsx
// components/Sidebar.tsx
import React from 'react'
const Sidebar = () => {
return <div>Sidebar</div>
}
export default Sidebar
最後に、これらのコンポーネントをページ内で使用します。
// pages/index.tsx
import React from 'react'
import Container from '../components/Container'
import MainContent from '../components/MainContent'
import Sidebar from '../components/Sidebar'
const HomePage = () => {
return (
<Container>
<MainContent />
<Sidebar />
</Container>
)
}
export default HomePage
このようにprops.children
を使用することで、Container
コンポーネント内で子要素を簡単に渡すことができ、コードの可読性が向上しました。また、将来的に Container
コンポーネントに変更があった場合でも、それを使用しているすべての箇所に自動的に適用されるため、メンテナンス性も向上します。
可変な子要素を渡す場合
props.children
を使用することで、可変な子要素を渡す場合も簡単に実装できます。以下に、Tab
コンポーネントを使って、選択されたタブに応じて表示する子要素を切り替える例を示します。
まず、Tab
コンポーネントを定義し、選択されたタブのインデックスを状態として保持します。
// components/Tab.tsx
import React, { ReactNode, useState } from 'react'
type TabProps = {
labels: string[]
children: ReactNode[]
}
const Tab = ({ labels, children }: TabProps) => {
const [selectedIndex, setSelectedIndex] = useState(0)
const handleClick = (index: number) => {
setSelectedIndex(index)
}
return (
<div>
<div className="tab-buttons">
{labels.map((label, index) => (
<button key={index} onClick={() => handleClick(index)}>
{label}
</button>
))}
</div>
<div className="tab-content">{children[selectedIndex]}</div>
</div>
)
}
export default Tab
次に、Tab
コンポーネントを使って、タブのラベルと表示する子要素を指定します。
// pages/index.tsx
import React from 'react'
import Tab from '../components/Tab'
import MainContent from '../components/MainContent'
import Sidebar from '../components/Sidebar'
const HomePage = () => {
return (
<Tab labels={['Main', 'Sidebar']}>
<MainContent />
<Sidebar />
</Tab>
)
}
export default HomePage
このように、props.children
を使ってタブ内で表示する子要素を動的に切り替えることができました。props.children
を活用することで、柔軟かつ簡潔なコードでコンポーネント間のデータの受け渡しを実現できます。