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async Arrow Function
エーシンク アロー関数式
async アロー関数式を分かりやすく
JavaScriptの世界では、何かの結果がすぐに利用できない場合がよくあります。例えば、APIからデータを取得する際、サーバの応答を待つ時間が必要です。こうした状況でコードの実行を止めるのは、パフォーマンス的にもユーザ体験的にも理想的ではありません。
ここで非同期処理の出番です。非同期処理は、何かの処理が終わるのを待つことなく、他の処理を進めることができる能力を持っています。JavaScriptでは、この非同期処理を扱うための表現形式として、async/await
が使われます。
そして、async
アロー関数式とは、非同期処理を行うための、シンタックス的にスッキリした書き方の一つなのです。
async アロー関数式の歴史的変遷
JavaScriptの非同期処理は、元々はコールバック関数を使って実装されていました。しかし、コールバック地獄と呼ばれるネストが深くなる問題や、エラーハンドリングが難しいという問題がありました。
その後、Promisesが登場し、これらの問題をある程度解消しました。しかし、Promisesもチェインが長くなると読みにくくなるという課題がありました。
そしてES2017にてasync/await
が登場し、非同期処理を行うコードをより直感的で読みやすい形にすることが可能になりました。これにより、非同期コードを同期的に書くことができ、理解しやすいコードになりました。
async アロー関数式と Jamstack の関係
JamstackはJavaScript、API、Markupの頭文字を取った用語で、静的サイト生成(SSG)やサーバーサイドレンダリング(SSR)を活用したモダンなウェブ開発手法を指します。
Jamstackアプリケーションでは、APIからデータを取得する際に、非同期処理が一般的に使用されます。Next.jsのようなフレームワークでは、getStaticProps
やgetServerSideProps
などのデータ取得用の関数内で、非同期処理を行うためにasync/await
が活用されます。
async アロー関数式を使うメリット
可読性の向上
async/await
を用いると、非同期処理を同期処理のように直列的に書くことができます。これにより、コードの可読性が大幅に向上します。
エラーハンドリングの改善
async/await
を用いると、通常のtry/catch
構文を使ってエラーハンドリングが可能になります。これにより、エラーハンドリングをより直感的に行うことができます。
async アロー関数式を実装
Next.jsとTypeScriptを用いた非同期処理の一例として、以下のコードをご覧ください。このコードは、外部APIからデータを非同期に取得し、そのデータをレンダリングするシンプルなコンポーネントを表しています。
import { useEffect, useState } from 'react';
import axios from 'axios';
type Data = {
id: number;
title: string;
};
const AsyncComponent = () => {
const [data, setData] = useState<Data | null>(null);
const fetchData = async () => {
try {
const response = await axios.get<Data>('https://api.example.com/data');
setData(response.data);
} catch (error) {
console.error(error);
}
};
useEffect(() => {
fetchData();
}, []);
return <div>{data ? data.title : 'Loading...'}</div>;
};
このコードでは、fetchData
関数内でasync/await
を使用して非同期にデータを取得しています。そして、useEffect
フック内でこのfetchData
関数を呼び出しています。
async アロー関数式を学ぶ
タイトル | 説明 |
---|---|
MDN Web Docs: async function | async/await について詳細に解説しているMDNの公式ドキュメント |
JavaScript.info: Async/await | async/await を用いた非同期処理の基本的なパターンを学ぶことができる資料 |
Typescript Deep Dive: Async Functions | TypeScriptの視点からasync/await を解説している資料 |
以上が、async アロー関数式についての解説となります。この概念を理解することで、非同期処理を含むコードの理解